実はかんたん!テレワークにおける費用対効果の算出方法を一挙解説

テレワークを導入する際に経営者がもっとも気になるのは、費用対効果がどれだけあるのかでしょう。「テレワークの費用対効果はわからない」という声もよく聞かれますが、そんなことはありません。

テレワークの費用対効果は、比較的かんたんに計算できるのです。この記事では計算方法と考え方を詳しく解説します。

目次

テレワークにおける費用対効果の算出方法

一般的な費用対効果は、投資によって得られた利益を投資した金額で割り戻して効果を測ります。ROI(Return on Investment)と呼ばれる指標であり、投資によって得られた利益をどのように算出するかが難しいのが難点です。

一方、テレワークにおける費用対効果はシンプルに計算できます。ITツールの導入や環境整備などで削減できる工数を、かかった費用で割り戻すのです。削減できる費用以上に工数削減効果が見込めるのなら、テレワークに必要な投資は「してよい」と判断できます。

テレワークの費用対効果は「工数の削減数」で計算する

テレワークにおける費用対効果の算出方法は、ITツールの導入などにより、どれくらい工数が削減できるかで算出しましょう。つまり、以下の式で表されます。

テレワークにおける費用対効果=(削減できた工数/人月 × 人月単価 + 人件費以外に削減できた費用) ÷ ITツール導入にかかる費用         

費用対効果の考え方としては「削減できた費用」と「導入にかかる費用」の比で算出します。導入にかかる費用が小さければ小さいほど、また、削減できた費用が大きければ大きいほど費用対効果は高くなります。削減できた費用とは、人件費と人件費以外に削減できたコストの合計です。そして、人件費は工数と単価のかけ算で表されます。

一般的な費用対効果の計算方法との違い

一般的な費用対効果の計算方法とテレワークにおける費用対効果の計算方法は、得られる効果を何とするかが異なるので注意しましょう。

一般的な費用対効果は以下の式で表されます。

費用対効果= 投資によって得られた利益 ÷  投資額 

これはROI(Return on Investment)と呼ばれる指標で、会社全体の投資対効果やマーケティングの費用対効果を測るのに使われます。ある投資によって、どれだけの利益の拡大があったかを測ります。

ここでいう利益には、直接的な売り上げ(から費用を引いたもの)もあれば、販路の拡大や問い合わせ件数の増加といった、定量化しづらい利益も含まれます。そのため、何をどう計算し、どこまで利益に含めるかが非常に難しく、費用対効果を精査するだけでもかなりの手間と時間がかかってしまいます。

テレワークの効果はまず、コストの削減効果で測りましょう。その方が計算しやすく、削減できるコストからでも投資効果を十分に測れるためです。

テレワークで削減できる人件費以外の費用

テレワークの費用対効果を計算するには、人件費のほかにも削減できる費用を考慮しましょう。なぜなら、テレワークによって固定費や間接費用まで削減できるからです。

テレワークで削減できる人件費以外の費用には、以下のような例があります。

  • 通勤手当:通勤に必要な定期券などの費用が削減できる
  • オフィス賃料、光熱費:出社する頻度・人数が少なくなりオフィスをコンパクトにできる
  • 採用・教育費:子育てや介護の必要がある社員も勤続しやすくなるため、新たな人材採用・教育にかかる費用が削減できる
  • 交通費・出張費:客先や出張先から直行直帰がしやすいため、移動にかかるコストが削減しやすい

これらもテレワークによって削減できる費用であり、利益の増加に寄与します。とくにオフィス賃料や採用・教育費の削減額は大きくなります。削減額を一度シミュレーションしてみましょう。

テレワークの費用対効果を測る際の注意点

テレワークの費用対効果を測るには、長期的な視点が大事です。なぜなら、テレワークを導入した直後は、一時的に生産性が落ちる場合が考えられるからです。

今まで会社で仕事をしていたのに、いきなり在宅ワークを始めても、慣れないうちはなかなか仕事が捗りません。ツールの使い方やリモートのコミュニケーションに慣れないからです。家では仕事モードに入るのにコツがいる、といった気持ちの上での問題もあります。

テレワークに慣れるまで、お試し期間や研修期間が必要な場合も多くあります。テレワークの費用対効果が最大限になるまでは、長い目で見ることが大事です。

テレワークの費用対効果の上げ方

テレワークで費用対効果を上げるには、コストの削減や生産性向上に寄与するような取り組みを意識するとよいでしょう。たとえば、以下の3つの対策が効果的です。

1.書類をできるだけ電子化する
2.クラウドサービスを上手く活用する
3.オフィスの縮小も検討する

1.書類をできるだけ電子化する

テレワークで費用対効果を上げるには、書類をできるだけ電子化していきましょう。なぜなら、紙の書類を扱う業務は出社しなければならない場合が多いからです。紙ベースの仕事が多くなると、郵便の受領や押印などが発生し、出社回数が増えてしまいます。

紙の書類の処理のためだけに出社すると、交通費や光熱費が余分にかかり、費用対効果が下がってしまいます。できるだけ書類は電子化しましょう。

2.クラウドサービスを上手く活用する

テレワークで費用対効果を上げるには、クラウドサービスを上手く活用しましょう。なぜなら、テレワークを導入するとコミュニケーションが遅くなりがちだからです。ビジネスメール中心のコミュニケーションは、改まった感じが強すぎて気軽に送れません。

ビジネスチャットやビデオ会議、グループウェアなどを導入して、口頭と同じような気軽なコミュニケーションが取れるように環境を整えましょう。

グループウェアの中には勤怠管理の打刻や交通費精算もできるものがあります。例えば、交通系ICカードをスマホで読み込むだけで、打刻と交通費精算を同時にできたりします。そのような日々の事務作業を効率化できるITツールは積極的に導入しましょう。

3.オフィスの縮小も考える

費用対効果を上げたいならば、テレワーク体制がある程度軌道に乗った段階で、オフィスの縮小も検討していきましょう。出社する人が少ないのに広いオフィスを借りるのは、無駄なコストとなってしまうからです。

前述の2.書類の電子化も合わせて行うと、書類の保管スペースも減らせます。オフィスの固定費は費用対効果を上げる上で非常に大きいので、縮小できないか検討してみるのをおすすめします。

まとめ:正確に費用対効果を算出してテレワークを成功させよう

テレワークの費用対効果は、実は比較的かんたんに定量的に計算できるものです。導入にかかる費用に対して、どれくらいの工数削減が見込めるか、ぜひ一度シミュレーションしてみましょう。

費用対効果を上げるには、徹底して無駄を削減する必要があります。テレワークの導入により削減できるのは、人件費だけではありません。オフィス賃料や採用費、通勤手当なども、テレワーク導入とともに総合的に見直しましょう。

さらにテレワーク導入にかかる費用を低減させたい場合は、テレワーク関連の補助金・助成金が有効活用できます。以下のコラムからテレワーク関連の支援策まとめをご覧ください。

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